チューニング


「チューニング」
僕自身を車で表すならばトヨタカローラ、このくらいの車が妥当だろう。

僕は高級車にもなれなければ、昔のかっこいい外車にもなれない。
トラックでもなければ、バスでもない。

やはりカローラあたりだろう、要するに普通の車。
特に目立った性能や外見を持ち合わせたわけではなく、普通の車。

僕は高級車のような落ち着きや、高性能な能力を持ち合わせていない。
どちらかと言えば、落ち着きはなく、たいした能力もない。
学生時代の成績は、5段階で、みんな3か4だった。
50mクロールで泳ぐと死にそうになる。

僕は昔の外車のようなハデさや、美しいスタイルを持ち合わせていない。
どちらかと言えば、地味な性格だろうし、身長も170もないチビッコだ。
写真を撮られる時は大抵、足下をきられる。
(足下をきって写すとスタイルが良く見える)

僕はトラックのような威圧感や、力強さを持ち合わせていない。
どちらかと言えば、みんなを和ます顔だし、体重も55キロしかない。
現在33歳なのに、大抵26,7に見られる。

僕はバスのような大きな心や、決まったルートを持ち合わせていない。
どちらかと言えば、自分の事ばかり考えてしまうし、1カ所に長い間居られない。
募金など、ほとんどした事もない。
常に多くの場所でドラムを叩いるほうが落ち着く。

僕自身を車で表すならばトヨタカローラ、このくらいの車が妥当だろう。

しかし僕のカローラにも他には負けない、利点がある。

それは・・・

常にしっかりとチューニング=調整されている。
与えられた普通の能力をいつも最大限に発揮出来るように
常にチューニングしている。

僕のカローラは
高級車の扱うよな気をつかわなくてもよいし、妙なプライドも無い。
外車のようにすぐ壊れない。
トラックのように目的が狭くない。
バスのように決まった道ばかりを走らない。

僕のカローラは
常にどこへでも、足早に気軽に走りだせれるように、
様々の場所にも、すぐ適応出来る様に、

常にしっかりとチューニング=調整されている。

僕は自分自身をよくチューニングする。
僕はチューニングしやすい。

僕は人からタフだと思われる事が多い。
「仕事の後いっつも飲んで、また仕事、寝なくても平気なんでしょ」などと
しかし僕は、実はよく寝ている。
徹夜など、人生このかた3回もした事がない。
人間、寝ないと記憶力も学習能力も顔の表情も落ちる、寝なきゃダメだ。

確かに寝る時間が無い時はある。
しかし僕はチューニングしやすい。
1時間でも30分でも、いや15分限定でも、どこでもすぐ、今から寝ようと思って寝られる。 電車でも飛行機でも、隣のオヤジのいびきがうるさいサウナの仮眠室でも、 すぐ寝られる、そしてすぐ起きられる、僕に苦手な時間帯は無い。
なるべく寝不足は避ける。

こうして睡眠のチューニングする。

ここで1つ疑問が沸いてる人もいるかと思う・・・だったら飲みに行かなきゃいいじゃん!と
それは違う、僕はみんなとお酒を飲む事によって自分をチューニングしている。
飲みに行く事により、落ち込んだり、いかりだったり、イライラ等の負の感情は緩和され、 喜びの感情は増幅される、そして、なにより、いろんないい話しが聞ける。
人間、負の感情ばかり持っていると老ける、怒ってばかりいてはダメだ。

確かに、頭にきたり、落ち込んだりする時はある。
しかし僕はチューニングしやすい。
みんなと飲む事により、いろんなパワーをもらったり、与えたりする事により、
簡単に笑顔を取り戻せる。
負の感情を、翌日までひきずる事はなるべく避ける。

こうして心のチューニングする。

ここで1つ疑問が沸いてる人もいるかと思う・・・飲んで忘れてしまっていいのか、反省は?と
それは違う、別に、なにもかも全てを水に流して忘れるわけではない。
落ち込んだ自分に酔っている暇があったら、まずは酒にでも酔って忘れる。
そして、翌日から心機一転がんばる、その方が効率がいい。効率よくがんばらなければダメだ。

確かに、がんばりたくても、やる気になれない時もある。
しかし僕はチューニングしやすい。
僕は自分にみずから、いろんなプレッシャーをかける事により、すぐにやる気がおきる。
いつまでに何々をする!と宣言したり、あえて自分を厳しい状況においたり、
僕の職業であるドラムを練習するよう、体がだるくても翌日のスタジオを予約してしまって、 練習せざるをえなくする。

こうしてやる気のチューニングする。

ここでまた1つ自分をチューニングしてみる事にする。

「35歳までにバンドの知名度や政治力ではなく、フリーのドラマーのままドラムマガジンに載る」  

 言  
 っ  
 ち  
 ゃ  
 っ  
 た  
 よ  

 大
 丈  
 夫  
 か  
  ?

やべぇ、昨日予約しちゃったスタジオにでも行って練習するぞぉ〜!

俺の高級外車でスタジオノアに行っちゃうよ〜ん!

それにしても、この車、どうやってボンネット開けるのかなぁ?
もうこの車買って1年半だけど、
そういやぁチューニングなんてした事ねぇなぁ〜。

 

ゲストコラム 伊藤崇文 (株)ワールドパンクラスクリエイト所属 プロレスラー
                6・26 後楽園ホール 7・29 後楽園ホール

 

うい。まずは自己紹介から。  

私の名前は伊藤崇文。

パンクラスというプ ロレス団体に所属する、プロレスラーです。  

身長は176cm、体重76kg(ってい うか今はね・・・。)、

歳はもうすぐ29。  

性格はキュートでアンニュイ。たまにテキ トー。

ナチュラルによく泣き、よく笑い、で、 よく食う(なんでもね!わかる!?)。  

ついでにリッチでゴージャス。

どう?いか が?っていうかも〜えっ!?  

本題へ→何が言いたいねんと言うと、試合 に向けて、どんな「調整」をしてるのかとい う事です。英語では(tuning)ね!  

自分の場合の「調整」というのは、精神的 部分に重点を置いているので、ちょいとそこ ら辺を・・・。

 結論からいうと、日頃の練習がどれだけ満 足にできていようとも、不安は倍増して、お 付き合いしてくれます。

試合に対する自信イ コール試合に対する不安になります。

「不安」 が少しでも小さくなるような練習はあると思 います。勿論、技術、体力向上も含まれてい ますが・・・。  

やっぱり、最高の勝ちを見せ、お客さんに 満足以上のものを見せたいというのがある限 り
「不安」は消えません。  

そんな、肝っ玉の小さいワシです。  

試合の前日と2日前は、練習をほとんどや らないで外でブラついてます。ヒマな奴と茶 〜したり、服を見たり、雑貨見たりです(っ ていうかそれぐらい)。  

こんな簡単なことが精神的調整。

とにかく、 技術、体力はそれまでに「これでもか」とい うぐらい練習するんで、最後は最高の精神状 態でリングに上がれるかということです。ハ イ。

 文章にすると、そんなんかい!!みたいっ スけど、そんなんです。

いかに精神MAXに 持っていけるかに集中します。

精神状態をM AXにが、自分の「調整」です。

あとはリン グに上がる伊藤崇文を観て下さい。

いろんな 気持ちが入り交じった自分を観てもらえると 思います。  

リングは、その人の全てを出す。

出さなけ ればならない。

そんなリングで自己表現する ために明日も「練習」し「調整」します。  

オレに乞うご期待!

 

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