SHORT ESSAY
   




こちらのエッセイは

2007年3月東京新聞に連載されていました。

 
小    樽

  旅番組の仕事で初めて訪れた小樽は、季節が真冬だったこともあります が、降り始めたパウダースノーを観ても、どこか北欧を思い起こさせてくれる場所でした。

今から約10年前、この小樽を訪ねたことには一つの理由がありました。

それは「吹きガラスへの挑戦』です。

 遡れば,スウェーデンで過ごした幼少時代に、様々な美しいガラスと出会い、そこには日本の職人さんが作り出す繊細な世界とは少し違った大胆ながら洗練された、日常的に使って楽しいガラスが沢山ありました。

そんなガラスの世界に憧れていた私を、初めて創作の世界に導いてくださったのは、若くして突然に亡くなってしまったガラス工芸作家の石井康治さんでした。

 『そんなにガラスが好きなら、自分で吹いてみたら良いのに』さらりと仰って頂いた御好意が冷めないうちにと、図々しくも、当時青森にあった工房を早速訪ねました。

1600度の窯にドロドロに解けたガラスを吹き竿に巻き付けて、制作する、その作業は中々素人が立ち入れる世界ではありませんでしたが、石井先生の計らいで、私は怖いもの知らずの勢いで飛び込んでしまったのです。

先生が突然にお亡くなりになり、私の夢も途切れかけていた10年前、小樽に自分の工房をお持ちの、若手の工芸作家、安井顕太さんがいらっしゃるという事で訪ねたのがきっかけになります。

青森の工房も、小樽の工房も雪がとても似合います。

工房内のサウナ以上に蒸せ返す暑さから、一歩外に出ると身を切るような冷たさが、身体の温度を冷ましてくれる感覚も魅力です。

現在は、東京で時間が取れる時には、新木場にあるガラススクールで吹きガラスの講座を受けつつ、安井先生やスクールの先生方に私がデザインした物を制作して頂き、夢だった個展や、インターネットでの販売まで実現しました。

残り少ない冬ですが、工房の暑さの中で又、吹いてみたくなりました。

 


 

 

 

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