SHORT ESSAY
   




こちらのエッセイは

2007年3月東京新聞に連載されていました。

 
玉 川 学 園 1

  青春時代を過ごした白金は楽しい思い出が沢山詰まった場所でしたが、その当時の私は少し精神的にも肉体的にも不安定な部分があったようです。

22歳の夏。

いつもより長い休暇を取る事が出来た私は、まだ健在であった80代の祖母と母との女3人でスウェーデンに向かいました

祖母にとっては、初めての海外旅行となる場所が、飛行時間13時間を超える長旅となった訳ですが、心配していたよりも難なく機内で熟睡していたようです。

1ヶ月の休暇を女三人、時には、けんかをしながらも、私はスウェーデン語学校に通い、母は仕事、祖母は一人で散歩に挑戦するなど、有意義な休暇を過ごしました。

しかしこの一ヶ月の休暇が、後に東京に戻ってから意外な結果をもたらす事になっていたのです。

 スウェーデンにある小さなアパートの部屋を出てから、広い公園を15分程歩いた所に学校がありましたから、私は毎日7月の気持ち良い風に吹かれて登校していました。

そしてそれが日常的になった頃帰国の日がやってきたのです。

その日、成田空港から高速道路を走り、渋滞に巻き込まれながら都内に向かう途中、窓から見える灰色の景色に既に憂鬱な気分になっていました。

そしてその日の夜。

今までに経験のない偏頭痛に襲われた私は、過呼吸症候群の発作を起こして、大パニックを経験します。

病気というよりも、自立神経失調症からおこる症状だと聞いた私は、原因は東京の都会の汚れた空気にあると考え、幼い頃に遊んだ緑の多い玉川学園に移る事を早急に決断しました。

都内からおよそ1時間。都会の夜を満喫するには、かなり不便な場所になりましたが、それもまた良しとして、広いテラスのある、お洒落な家族向きのマンションを新居としました。

車の音が聞こえない、静かな場所を『寂しくない?』と言う友達もいましたが、私にとっては懐かしい、同級生がまだ結婚前で実家に住んでいた時代でしたから、彼女達と頻繁に逢える事が新鮮でした。

 


 

 

 

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