こちらのエッセイは

2007年3月東京新聞に連載されていました。

 
表  参  道

  14歳で芸能界デビューをした私は、学業との両立に苦しみながら、高校1年で玉川学園から通信教育のNHK学園に編入。

学業中心から仕事中心の生活に変わった事をきっかけに、住み慣れた町田の家を出て、初めての一人暮らしを始めました。

小田急線での電車通学や、両親の事務所が千代田線沿線にあった事もあり、最初に選んだ場所は、表参道駅から徒歩5分ほどの15平方メートルもない、狭い1ルームマンションでした。

新築の綺麗なマンションではありましたが、冷暖房はなく夏の暑い日には眠れずに、虫除けを大量に塗って小さなベランダで身を折り曲げて寝るなど、若いだけあって無謀なことも随分としていた記憶があります。

また当然洗濯機を置く余裕もありませんでしたから、コインランドリーで時間をつぶすことも多く、今でも表参道を通る度に23年前の日々を懐かしく思い出します。

 現在は表参道ヒルズを中心に一層の賑わいを見せていますが、当時から既に若者の街として賑わっていただけに、友人も頻繁に訪れてくれる場所で、4畳半ほどの狭いスペースに10人が肩寄せ合い、壁に張り付くようにして深夜までトランプやUNOなど無邪気に遊んでいました。

ですから初めての一人暮らしに対する不安や心細さを心配するまでもなく、毎日が新鮮で楽しい事ばかりに目を奪われていたようです。

しかし結局、狭い割りには高額な家賃が苦しく、その上ペット禁止と知りながら我慢出来ずに衝動買いしてしまったヒマラヤンの猫と共に、入居から約1年で引っ越すこととなりました。

このときの猫を『ミリオン』と名付けたのですが、実はその表参道の家賃と猫の値段が同じ事に驚いた両親が、勝手『やちん!!』と名付けてしまい、それじゃあ、あんまりだからと価値を上げて『ミリオン』とした訳です。

この最初の一人暮らしから9カ所。

都内を転々と私の引っ越し歴が始まります。

 


 

 

 

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