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平成16年2月7日東京新聞インタビューから

新聞記事 わたしの視点

米の「スピード違反」忠告を

イラクから大量破壊兵器が見つからず、戦争の大義があらためて問われている。
 「フセイン元大統領がまったくの”白”だとは、誰も思っていない。一言で言えば、湾岸戦争後、フセイン元大統領に反省の色が無かった。クルド人に大量破壊兵器を使用したのも間違いないし、国連の査察をかたくなに拒否し続け、信用を失った。近隣諸国、世界にどれだけ脅威を与えたか。よく考えるべきだ」

日本人が人的貢献にこだわる背景に、一九九一年の湾岸戦争のトラウマがあるのではないか。
 「当時、米側から『砂漠を走る四輪駆動車を船で運んでほしい』と求められたが、危険を理由に船員組合が承諾しなかった。そうしたら、ペルシャ湾上空の航空写真を持ってきて、『みんな日本のタンカーだ。油は取れても車は運べないのか』と。結局、(四輪駆動車を)何とか運んだが、それが精いっぱいで、自衛隊派遣どころではなかった。あの時に比べれば、世論もだいぶ変わっている」

「汗を流した」結果、血を流す可能性も十分考えられる。
 「例えば、青年海外協力隊はこれまで、五十人を超える犠牲者を出しているが、果たした役割や尊敬の度合いは、犠牲を乗り越えて余りある。だからこそ、今日まで続いている。自衛隊の活動もそうあってほしい」

「対米追従」の批判に、どう反論するか。
 「国連のような大きな枠組みの中で、紅組と白組がもし綱引きをやった場合、日本はまず、米国との相互理解、友好関係を踏まえて行動すべき。米国の判断を最終的に”必要悪”として支持することもあると思う」

日米同盟と国際協調の両立は可能なのか。
 「確かに、(米国による)イラクへの武力攻撃は前のめり気味だった。フランス、ドイツは付いていけなかったが、米国との関係が極めて悪化したとは思わない」

日本は、国際協調よりも米国との関係を優先させるべきか。
 「国際協調も米国との関係の善しあしによる、というのが現実。米国の民主正義は間違っていないし、その果たしてきた役割を日本は理解している。だからこそ、日本は、米国に言うべき事は言わなければいけない。米国が突っ走って”スピード違反”するような時は、『早まらず一呼吸、二呼吸置くべきだ』と忠告する。日本は、その役割を求められている」
(聞き手・岩田仲弘)